2016-06
COSMIC WONDER
琉球藍
Jun 18, 2016 | Exhibitions
多くの時と人の手を介し、紫紺に彩られるCOSMIC WONDERの琉球藍。
この夏の琉球藍の衣とCenter for COSMIC WONDER 限定の琉球藍の自然布角袋を 一堂に介し、披露いたします。
深く青々しい初夏の衣をお手にとってお楽しみください。
会期:
2016年6月24日(金) − 7月12日(火)
会場:
東京都港区南青山5-18-10
午前11時 − 午後7時 | 休館日: 水曜日
藍は世界最古の染料といわれ、日本でも古来より用いられてきた。
平安時代の延喜式では、藍にいくらかの黄檗をまぜた緑がかった青色をそう示したが、そののち海のような深い青を藍とよび、江戸時代には当時普及しはじめた木綿に 染め重ねることで生地が丈夫になると生活に浸透し、庶民の衣に欠かせない色となった。
沖縄で栽培される琉球藍は、山藍ともよばれるキツネノマゴ科の植物で、藍葉は年に二度刈り取られる。藍葉を、水に浸し泥状に沈殿させつくられるこの伝統的製法は、あざやかな紫紺の発色をもたらし、古くは琉球織物の紅型にも、染め伝えられてきた。緑色の藍の葉から数ヶ月の月日をかけ、多くの手と時間をかけ生み出される藍の青。香り高い藍は、沖縄の風土に親しまれ、県北部を中心に各地で生産がなされていたが、現在、伝統をうけつぐ国選定保存技術者は伊野波盛政氏ただ一人となっている。
四季ある地に根を張る植物の躍動に、人の手がよりそう深い営み。
自然と人が環に在り創造する藍色は尊い宇宙の神秘といえる。
+ Share