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環境の循環

Aug 22, 2020 | Free Press 

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土を焼くという行為はエネルギーの観点から、土の死、新しい物質の誕生を意味し、目に見える有機的な環境の循環というより、違う次元のエネルギーの循環を示唆している。良いか悪いか、好きか嫌いか、生か死か、などの直線のように思われる事象が、実は円の出来事であり、円のどの部分にあるか、居るか、ということに気づくことで、自らがその中にあることへと思い至る。球体は物質が安定する形、表と裏がない、道具を使わずに作ることが可能な形。茶碗や壺でないことでより焦点があたる。焼けたそれぞれの土の違いが一目でわかる。全ては違い、そして同じであって、それぞれが互いに行ったり来たりするエネルギーの中に感じることがある。そのものの表出した姿はある側面の姿であり、それは認識の為の指標にすぎず、表層についてのみを語ることはできない。

 

June 6, 2020

渡辺隆之

 

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