Free Press
ノノ
Mar 20, 2021 | Free Press
日、月、かみ、仏を尊ぶ言葉にノノがある。
京都丹後の藤織りの里、上世屋では、
かみから藤布の織り方を教わったという伝説がある。
上世屋では藤織のことを親しみを込めてノノと呼ぶ。
藤、葛、梶、楮、大麻、苧麻、榀、芭蕉、オヒョウ、
人は草木から繊維を績み衣にした。
地球の草木には、宇宙と地球の愛と叡智が内包されていて、
私達は草木を布とし、纏うことによって、
それらと一体となる感覚を身近に感じるものとしてきた。
その働きは、無意識のうちに宇宙へと繋がり、
人の意識はすべてと繋がってゆく。
そこにノノが現れる。
コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎
*「ノノ かみと布の原郷」展のステートメント
写真: 工藝ぱんくす舎「鬼怒沼の髪すき沼」2020年 / 撮影: 前田征紀
山の竜宮といわれる栃木県鬼怒沼。乙姫のはたおり伝説がのこる。
+ Share