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花代
お稽古へ
ある日、あわ太郎と私は一緒に少し山を下ったところにある友人*の家を訪ねた
彼らは京北**に住むフランス人夫婦で、京都にあるフランス文化センターで玉兎を踊った時のキュレーターのかりんちゃんの友人である
二人は江戸時代からそこにある古民家を買って自分達で茅葺屋根を直し、お馬さん、アヒルさん、猫さん、犬さん、鶏さん達と一緒に仲良く生活している
正に私にとって憧れのスター達なのである!
もうすぐ羊さんもお招きするそうでそのために新しい小屋を制作していた
夏の始めには家の横に流れる小塩川に蛍が沢山見えるそうで、お二人はその絶景を初めて目にした時、新種のキノコを食べて幻覚を見ているのかと思ったそうだ
この家はたまたま車でここを通った時売り出し中のサインで見つけたそうだ
異国の地でなんてすごい決断なんだ
「大自然の中で大きな古い家を整えていくことは大変だけど、それを楽しむ方がはるかに多いかな
解決しなければならないことがあればそれを表現し、そのために何かを設計し構築することはとても有意義
でも、ここでの生活を通して、人間の生活空間がいかに周囲から切り離されつつあるかということも同時に感じている」と話してくれた
インターネットやSNSなどバーチャルな繋がりは拡大して行く一方で、
暮らしの変化に伴う里山の過疎化や祭りや伝統文化の後継問題など反比例して消えていくことも、、、
だから私達は「残りの人生を益々反対向きに進もう!」ってお山に向かって叫けびました
今年も丹鏡貝***は歌と踊りのお稽古頑張ります
2025年1月
花代
*2m26(建築、設計・施工スタジオ)のメラニー・ヘレスバックとセバスチャン・ルノー
** 京都の北部にある里山
*** 日本伝統芸能による、花代とあわ太郎(AAWAA)の芸名
Photography by Hanayo